| index＜ 日誌 ＜ au錯覚 ＜ 24b-36思い込み① 「国民国家」p10 |
| これはまた、近代の国民国家という概念が、その典型なのである。その歴史をみれば明らかである。 領土とその領域の国境の確定、そしてその領域内における言語と度量衡、及び教育の統一。鉄道・道路・通信などの整備による、領域内における習慣や法律、宗教などの統一。そして感情と思考における合理性と効率が推奨される。そしてこの合理性に基づいて意識や感覚および思考の均質化が達成される。 従って、この合理性と効率をもって正義とし、これに基づいて国民が順序づけられ、序列化される。すなわち、このような上下の関係に基づく秩序が形成される。そして、このような合理性に基づく上下の人間関係が、この時代の自意識であり、正義であり、その秩序と行動の原理となっているのである。 |