| index＜ 日誌 ＜ au錯覚 ＜ 24b-38思い込み③ 「祖先の記憶」p9 |
| たとえば涙である。悲しいとき、つらいときには涙が出る。しかし、大声で笑ったり、あまりの嬉しさに涙が出てくることもある。また、そうした感情や心理的な心の動きとは全然関係なしに、例えば大きくアクビをしたりセキをしたときにも涙が出ることがある。 何が言いたいのかというと、涙はもともともと自分自身の心理状態とは別のものであって、ただそれがどこかで、別の事情から繋がっているのに過ぎないということである。もう一度念押しすると、涙と感情とは本来別のものだということである。 しかし、それにもかかわらず実際には、私たち人間は、悲しいときに自分や他人が涙を見せなければ気が済まず、安心も、納得も出来ないのである。そしてこの場合の涙は象徴であり、目印しであり、そして何かの行為へと誘うサインやスイッチとして働いているのである。 |