index< 日誌 <ar象徴< 24b-55コミュニケーション@ 「分裂する自己」p4 |
そしてこの客観化された象徴もしくはサインが、自己と他者とのコミュニケーションを可能にしたのである。すなわち、個別的で個人的な主観が捨てられて、そうして一般化・抽象化された主観が客観性を獲得することによって、他者とのコミュニケーションが出来るようになったのである。 これは同時にまた、自分の中で自分が主観と客観に分裂したことを意味している。そしてこれを基にして、ここから自分というのが他者と区別された主体として自覚されているのである。 自分は、自分の中の自己を自覚し、そしてそれを獲得したのである。自然の中の一部分に過ぎなかった自己が、自分の中で観念の世界を獲得したのである。現実とは違う自分というのを意識したのである。 |