index< 日誌 p変異< 24b-61遺伝と適応 「接点:補足」p2

1、環境の強制。


遺伝自体は目に見える形質の変化だけでなく、肉体内部の生理の作用の遺伝も当然ある訳で、これは本人がそれを望まなくても環境の条件が否応(いやおう)なく、それへと本人を強制しているのである。

だからこの意味ではこれを遺伝というよりも、強制された適応とでもいったものなのである。そしてこの場合、そうした適応といったものは、たとえ一世代に限ったものでも十分に発現するのであって、そしてまたそれが、世代を越えて受け継がれて行く。

環境が、そこに生きる者にそれを強制するのである。それ以外に生きる方法がないという意味でそうなのである。遺伝情報が持つ様々な可能性の中から、環境が求めるものだけが発現するのである。

なぜなら、環境そのものが、情報に過ぎない遺伝を現実世界で発現する、物的条件になっているからである。遺伝自体は飽くまでも非現実的な無限の可能性に過ぎないのである。

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2018-0725-0811