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しかし自分は、自分の精神の中では自由なのである。この意味で精神は、自己の領域とその境界を所有しているのである。これは誰にも犯されてはならない自己の人格であり、人権であり、プライバシーなのである。 そしてまた、ここから自己と他者が区別されて所有権が発生している。すなわち、「自分のもの」と「他人のもの」が区別されているのである。所有権自体は、このような自己のプライバシーの延長として出てきたものなのである。 それは自分自身に対する責任なのであるが、それ自体が、自分の中で自分が分裂していて、そして同時に、自分というのが集団から自律したオリジナルな存在であることを表明しているのである。 |