index< 日誌 < s設定 < 24b-87闇の中からB 「祈り」p2 |
〜以上、述べて来たような事情から、我々の祖先、あるいは人類というのは、それぞれが個別に孤立して互いに接触も交流もなしに生きる、というのを避けてきたように私(筆者)には思えてくるのである。 たとえ小規模であっても、人間が集まって生きて来たのは、たしかに肉体的生存のための食糧確保とか、外的から身を守るために必要不可欠なものだったのかも知れない。 しかし、それ以上に、それは自らの心の問題として、そうせざるを得なかったのである。自分に忍びより、まとわりつき、自分を呑み込んでしまう、そうした破壊的な精神の呪縛から自分を守るために、群れて生きたのである。 |