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どんな文明デも、そして民族や国民にしても、それが存在し成り立つための物的環境の条件が必ず必要なのであって、それは現実の前提なのであって、そしてまた、これが歴史上の存在として継続して受け継がれて行くためには、それら固有の目的と理由、もしくはそうした方向性があらかじめ定められていなければならない。 それは環境の物的条件から来る制約であり、またその現実的な可能性なのである。これに基づいて、ここから思考や感情の特質や傾向といったものが方向づけられているのである。 そしてこれが「自分たち」と、そうでない者との間の境界線なのである。自分たちという自意識自体が、このような境界線があって始めて成り立つ「考え」なのである。 |