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そうするしかなかったのである。自分というのが自分の外にさ迷い出ていて、そして異なる異質な基準でもって、外から自分を見ているのである。 自分の中にある潜在的な可能性といったものは、自分にとって見れば未知の世界なのであり、自分でも解らない自分の中の得体の知れない世界であって、しかしまた、それは何らかのイメージやカタチとして表出されない限り、自分でも捉えどころのない世界なのである。 ところがそうした未知の世界というのは、現実にないから、そしてまた、自分の経験や記憶にもないから未知なのであって、そうである以上、カタチあるイメージとして表出のしようがないのである。自分が知らないものを表現のしようがないのである。 |