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夢や白昼夢、それに幻覚とマボロシの世界では、たしかに種々様々なものが瞬間的に出没する。しかし、やっぱり一番圧倒的に多いのはオバケとユーレイである。しかし、これがホントなのである。 自分の心とカラダを破滅へと導く、逃げることの出来ない恐ろしさだけが、自分にとってもっとも感心のあることなのである。知らなければならない、差し迫った、絶対的な関心事なのである。自分が生きることこそが、もっとも重要な関心事なのである。 たしかに情緒が求めるのは、楽しさ優しさ、気持ち良さ、あるいは穏やかで心地良い肌ざわりといったものである。しかし、やっぱり、どうしてもずっと後まで残るのは「恐ろしさ」なのである。本人が望みも求めもしない、それどころか何よりも避けて逃げ出したい「恐怖」なのである。 |