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夢の中や真昼の幻、そして暗がりや「ものかげ」の中から何かの気配が感じられて、何もないはずなのに、ほんの些細などうでもよいような細かな明暗の違いや、陰影やその濃淡の境界といったものが、何かの輪郭やレイアウトのように思えてくる。 まるであらかじめ定められていたベクトルのように。その方向や長さといったものが様々に変化を繰り返しながらも全体として「何か」を暗示している。そしてその捉えどころのない、ぼやけたマダラ模様の中から「何か」が浮かび上がって来ては消えて行く。 ものかげの中から浮かび上がってくる、それぞれの点をたどって繋いで行くと、それが方向性を持った線を示していて、そしてそれが何かしらの輪郭を現わしている。そしてその中に何かの模様と姿を映し出している。まるであらかじめ仕組まれ設定されていた暗号のように、それが浮かんでくる。 |