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2、閉じた世界。

そしてこのような「正義」をもっともよく表しているのが「武士道」なのである。「目上の者=主君」に対する忠誠だけがすべてなのである。人権とプライバシーのカケラもない。そもそも人権とプライバシーの概念そのものが無い。

そしてそのためなら自分の妻子の命をもいとも簡単に捨てることを最上の美徳、誇りにしている。また、世の中全体がそれに理解を示すし、またそれがこの世界の規範にもなっている。

自由とか個人という概念自体が無い。主君のドレイとして生まれ、ドレイとしてだけに生きることに何よりも絶対的な価値を見い出している。というよりも、それしかなく、それしか知らない、選択の余地のない世界なのである。そうした閉じた囲いの中の世界なのである。

戻る。              続く。


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2018-0908-0913