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3、日常の世界

そしてこの「境界線上」で誤差、誤認、誤解、それに歪み、揺れ、ノイズなどの不具合と障害が起きる。そればかりか、それらが相互に移行し入れ替わり、取り憑き、乗り移り、混じり合い、そして混乱と錯綜の末に分解されては再編されるといったことが、常に進行している。

もちろん、それは目に見えないほどの非常に些細で細かな「違い」なのであるが・・・。しかし、こうした些細な変異といったものが、その境界線上で常に日常化している、ということなのである。

まただからこそ、これをもって「種」や「個性」などといって概念化し得るのであって、そうやって頭の中で抽象的に観念化しているのである。ということはまた、種も個性といったものも、固定した不変の概念ではないということなのである。やはり、それらの間にも範囲というのがあって、その境界が曖昧にならざるを得ないのである。

それは常にノイズを含んでいて、歪みし軋んで、そして現れては消えて幻のように変化をくり返している。まるで我々人間の生き方や信念心情といったものが、政治体制に従ってころころと変わるように、そうした玉虫色の幻のような世界なのである。

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2018-0913-0915