index< 日誌 < d無意識< 24c-43「白い夢」p3


1、火花。

白は光の集まるところ。真っ白な、それでいて一瞬の、そんなことは滅多にない瞬間なのだ。

現実世界のとっても狭くて目立たない陰になった奥の方で、一瞬何かが見える。それはきっと僕にしか見えない世界なのだ。現実と夢の世界との出入口がそこにある。それが一瞬開いたのだ。

正確に言うと、開いたように見えたし、そう思えたのである。これは願いであり、祈りでもあり、そして僕自身の見果てぬ夢の世界なのだ。そうだ、僕は目を開いたままで夢を見ていたのだ。

目がくらみ、チカチカと火花が走り目舞いがしてきて、立ちくらみ、そしてあてどなくさ迷いふらふらしている。何がなんだか訳が分からなくなっている。真っ白な、それ以外は何も見えない世界である。

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2018-0915-0923