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5、情緒のリズム。

表情や仕草といったものは、何かしらの意図や目的を持つ行為なのではなくて、それとはほとんど無関係の、ただ感情の動きにつられて仕方なく動いている、本来感情の随伴物に過ぎないのである。

そしてそれは感情の抑揚から沈潜へのルーチン化されたサイクルに過ぎない。。すなわち、日常の正常な状態から ⇒  何らかの行為への抑揚 ⇒ そして再び日常のいつもの自分へと戻ることの繰り返しである。

そうしたサイクルとリズムの繰り返しなのである。そうした肉体内部の情緒のリズムといったものが、そのまま顔の表情となって現れているのである。それは本来、それが目的とした行為そのものとは、ほとんど関係のないものなのである。

しかしまた、それだけに個性的で、そしてまたそれゆえに、それが持つ本来的な原理や必然性といったものが、最もよく表現されているのである。このようにして私たちは、見える現実の世界から、見えることのない観念の世界を見ているのである。

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2018-0923-1002