index< 日誌 < s設定 < 24c-88「寒い」p5


3、生活の気質。

しかし、この冷静で感情的にならないというのは、自己の生存のためだけでなく、肉体の生理上の必要からも来ている。身体の仕組みの機能といったものが、感情や情緒といったものを簡単に発散し難くしているのである。

寒さのために身体が閉じている。身体が縮こまり、俯きになり、内向的になって閉じたままで、開くというのが億劫になっている。寒さのために何事にも消極的で内向的になって、ムダなエネルギーの消費を避けようと、余計なことは何もしたがらないのである。

また、身体の表面積をなるべく小さくして、肌表面からの熱の発散を最小限に留めようとする。そして、こうしたことが、もの静かで冷静な忍耐強い精神の気質となって現れている。
戻る。             続く。


index< 日誌  s設定 < 24c-88「寒い」p5
2018-1010-1122