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3、好みの傾向。

だからまた、例えば服や車や住まいにしても、それは自分が楽しんだり好みあっているから、そうするのではない。「好み」自体が、他人に対する自分の地位と立場を誇示し強要するための手段になっていて、そしてそれ自体が自分の「好み」と趣味そのものとなっているのである。

だからそれは、ゆったりしていて、派手さに乏しく、落ち着いて非活動的な身の周りの物や服や車、あるいは食事の好みの傾向もそうである。つまり、それが社会的地位の表現であると信じられているのである。

それはつまり、自分は何もしないし、しなくても良い、そしてこれが変わることのない自分の立場と地位であることを、自分の外見でもって表明しているのである。そしてこれが、自分が世間から認められ、必要とされ、尊敬される人間であると信じているのである。
戻る。             続く。


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2018-1010-1122