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2、共有意識。

しかしまた、これでもって未知の、自分の中にある得体の知れない情緒といったものにカタチが与えられ、理由と意味が与えられるのである。このようにして精神は、現実のカタチを得るのである。

要は、そうやって自分に納得し、自分に理由を付けて、自分の存在と居場所が与えられるのである。だからこれは、形式的な作法やマナーに過ぎず、言わば儀式のようなものなのである。

ただしかし、この形式が、自分と自分たちを結びつける自己のアイデンティティーとなっていて、そしてこれが自分たちの共有意識となっているのである。このようにして「自分たち」という人間関係が創り上げられる。

それは形式化し型式化された互換可能な規格として共通化され、そして共有される。反対に、この規格から外れた形式の型は、だれにも理解されない障害や異常として扱われる。いわゆる異常者、よそ者、異人種として見なされ排除・隔離・迫害される。
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2018-1010-1122