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そしてまた、この肉体自体が、すでにそのカタチと歴史によって制約され、方向づけられている。ということは、すでに現実の世界の中で形式化されていて、すでにあらかじめ条件づけられた枠の中でしか存在しない者だということである。 つまり、それしか無いということである。それは現実という枠の中の制限された存在なのである。従って、それはすでにある現実の形式でのみ表現し得るということである。 たしかに非常に稀ではあるが、この形式を破ることがある。しかしこれはやむを得ない場合で、それしかない場合といった非常に限られた、言わば例外なのである。こいつは現実を生きているにも係わらず、現実の外の人間なのである。このままでは生きて行けないから、現実の形式を破るのである。 |