index< 日誌z自意識< 24d-39自分はだれか 「歴史」p4


4、異人。

種としても、あるいはまたタマシイを受け継ぐ者という意味でもそうである。自分はだれで、自分は何者なのかというのが、自分の中で問われるのである。

これは、自分は誰なのかという自意識とアイデンティティーに深く根付いた問いである。そうするしかなく、それだけが、またそうしてのみ、自らの人間的な意味と存在理由というのを保ち続けることができたのである。

しかしまた、このような共同体に紛れ込んだ異分子、正体不明の「異人種」の存在なしに、共同体に変異は起こらない。表面だけの形式的な変化はあっても、質的で根本的な「変異」は起こらない。それは共同体そのものが生み出した必然なのである。

そしてこのような変異の源泉とその動機となっているのが、このような、どこか変わった正体不明の人間なのである。どこか根本的なところでみんなと違う異質な、ごく少数の、疎外され迫害され続けるよそ者、そとのひと(外人)なのである。

戻る。             履歴へ


index< 日誌 z自意識< 24d-39自分はだれか 「歴史」p4
2019-0831-0909