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3、隠された意味。

そしてこの客観的な現実を作り出しているのが、本人の預かり知らない、本人にはどうにもならない、他人同士の間の社会全体のバランスがこれを決定しているのである。言い換えると、繰り返される偶然の重なりが現実の世界だということである。

これは本人の意志という、数えきれない無限に多数の人間の、無限に重なり合った偶然の重なりによって作り出された世界なのである。そして、このような無限に偶然の世界を、私たちは客観的と言っているのである。

そして歴史とは、それら無限の偶然が、それ自体でバランスされた自然選択によって残ったものであって、それ自体は人間が求めたもの、望んだものの結果なのである。

そしてこれが、いま私たちが生きている現実の世界なのである。そしてまた、この見える現実世界の、目に見えることのない現実というものの隠された意味なのである。

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2019-0831-0909