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4、現実の意味。

それは人間が生きている方向であり、傾向であり、特性なのである。あるいは願い求める指向性とでもいったものなのである。そしてまたそれは、自分にとって見れば、これこそが自分自身なのであり、個性であり、他人と区別される自分にしかない「しるし」なのである。

そしてそれはつまり、自己の同一性を見ているのである。自分が自分であるという現実の姿を見ているのである。私たちは自分の感覚でもって現実の世界を見ているし、それにかかわってもいる。

しかし反面、それは同時に、またそれ以上に、自分で自分の感覚の世界を見ているのである。自分の中にある自分自身の感覚の世界を見ている。そしてこれが見える現実世界の意味なのである。

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2019-1014-1022