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3、自律する必然性。

そのようにしか成れないというのは、それはまた、その範囲で何かに成れるということである。そしてその範囲を出たところでは何も出来ないということである。そしてそれが何かに成り得るというのは、この範囲があってこそなのである。

この範囲で区切られた条件の中においてこそ可能なのである。そしてこの範囲とは自己と他者とを区切る境界線のことなのである。こうしたケジメがあって始めて自分というのが意識され、自覚もされるのである。

それは自らの人格の現われであって、そしてこれをもって人権と言っているのである。そしてこうしたことの根源にあるのが、最初に述べた、見える現実の世界からは直接見ることのない、自己の自律的な必然性の世界、すなわち、これが自己の同一性なのである。

戻る。             続く。


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2019-1022-1104