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5、上の者。

だれも自分のことなど守ってくれない。それは自分よりも強い「上の者」だけが守ってくれるのである。そしてこの上の者というのが政府であり、会社であり、親なのである。これは現実に対する継続性であって、私たちはその延長線上でのみ生きて行けるのである。

だからまたそれを信じなければならないし、信じるしかないのである。そうしてこれが自分にとっての唯一の正義のように思えてくるし、そして社会全体の「自分たち」という集団的シツケと教育がこれを強制するのである。

しかしまたそれは、このような「上の者」を無視するということは、自分が現実世界で生きる後ろ盾を失うということであって、自分を守る方法が無くなるということである。それどころか「よそ者」として排除されることを意味している。

戻る。             続く。


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2019-1104-1121