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2、信じる。

人間の感覚と無意識の世界が、何らかの象徴とそのサインだけで支配され作用し始める。そしてそれが本来持っていた現実的な動機や理由が無視され失われる。そしてこの象徴だけが観念の世界を一人歩き始める。

そしてこれが情緒自体のリズムを作り出し、情緒の良し悪し、雰囲気や気分といったものを作り出す。情緒と無意識の世界といったものが、現実の直接の感覚とは別の、それだけで閉じて自律した固有の特殊な世界を生み出しているのである。

現実の世界とは区別される自分自身の世界を生み出している。無意識の世界がそれ自身で、それ自身の情緒と動機や理由を持ち始めていて、そしてそれを要求している。

性癖や習慣といったものが、自分で自分を納得するために利用される。もちろんそれは空想であり錯覚なのであるが、必要なことなのである。それが、自分が信じるもののことだからである。そしてこの「信じる」というのが人間にとって何よりも、そしてどうしても必要なことなのである。

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2019-1121-1129