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4、情緒と意志。

「おーっ」と発声されるのは、それが興奮したときに無意識に発せられる声である。それは感情的というよりも、むしろ意識的で意志的である。

なぜなら、それは透き通るような甲高い「きゃーっ」などという、よく響き渡り遠くからでも聞こえるような、周りに対して何かを訴えたり危険を知らせたりするような声ではないからである。しかし、それを別にしても、やはり男の場合はこのような「きゃー」という声が出ない。

男の場合、叫びの声自体が何らかの行為や行動と結びついた声となっている。だから「キャー」とはならない。それでも「ギャーッ」とは言うかも知れない。これは叫びというよりも「うめき声」に近いものである。

もちろん、「きゃーっ」という場合、この叫び自体が緊張の結果というよりも、またそんな心理的余裕もなく、ただ衝動的に叫んでいるのである。それは何かの意識的な意志というよりも、衝動的な感情の結果なのである。

戻る。             続く。


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2019-1121-1129