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5、偽善。

事実関係などは、どうでも良いことなのである。何よりも大事なことは、このような世間的な人間関係の、絶対的な上下の関係のことなのである。これが「自分たち」であり、自分たちの世界なのである。そして自分が生きている現実のすべてなのである。

そしてこれが自分自身の良心と正義そのものになっているのである。なぜなら、これこそが自己の同一性だからである。自分が世の中で生きて暮らして行く上での、自分自身に与えられた立場の根拠となっているからである。

そしてこれが本人にとっての現実であり、それ以外のことを知らず、知ってもならず、知る必要もない、そうした世界を生きている。これが、本人が生きている現実の世界なのである。だからまた、現実の何もかもが、そのようにしか見えないのである。

戻る。             続く。


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2019-1129-1209