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9、分裂する自己。

現実と観念の世界は本来別の世界なのである。自分が生きて存在しているというのは、それ自体で、自分と外の現実とが別の世界であることを認めているのである。しかしまた、そうして始めて自分というのが、現実世界とは別のものとして意識されているのである。

だから疑い続けなければならない。自分に対しても、外の現実に対しても。そうやって始めて自分が見えてくるのである。現実を生きている自分の肉体と、それを意識する観念の世界の自分とは、本来別の世界の者なのである。

そしてまた、この観念の世界自体も自分の中で分裂している。分裂しているからこそ、これが観念という世界を生み出しているのである。そして観念の世界から現実を見ると、自分は自分にとって他人なのである。そうして自己というのが、自分の中で分裂していて始めて、自分というのが意識されているのである。

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2020-0123-0225