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8、意図的な錯覚。

だからまた、それをもたらした原因といったものは、自分の都合に合わせて、情緒が後から思いつくまま創り出しているのである。だからまた赤も白に、無いものも有るものと思い込んでしまうのである。そしてこれが、それぞれの人間にとっての正義であって、常識となっているのである。

この場合、原因と結果は一致しない。なぜならそれは、偶然と錯覚によって意識が気まぐれに創り出したものだからである。そして、ここでも自分の立場と利害が優先する。そのようにしか成れないのである。従って、原因は後から捏造される。

そうした意味で、私たちは偶然が創り出した象徴と動機の世界を生きている。そしてそれが自分の願望へといざなう、そうしたサインと印象の世界を生きているのである。

戻る。             続く。


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2020-0123-0225