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7、情緒の世界。

かつて中世の宗教裁判がそうであった。20世紀共産諸国での大規模な粛清と処刑がそうであった。そうしたことの何もかもが幻想であったと言えないだろうか。群れた「自分たち」の都合だけの妄想を、現実と信じた結果であると言えないだろうか。

要は、その時代と人民というのが、それを求めたということである。それは私たち人間が、自分が作り出した観念の妄想の世界の虜(とりこ)になっているのである。観念とは自分の意識の世界であって、やはり現実とはどこか別の世界なのである。

しかしそれはただ、自分の自意識を満足させてくれるものであれば何でも良いのである。それは現実の実際の原因や理由とは本来別のものなのである。それら現実とは別の情緒の世界なのである。

それは人間の情緒が創り出した幻想の世界なのである。そうしてこの思い込みの世界で安心と心の平和をかみしめているのである。

戻る。             続く。


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2020-0123-0225