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1、緑の黒髪。

それは古くから伝わる色の名前にもよく表れている。この場合の色の名前は、色そのものの色合いを指しているのではなく、むしろそれ以前の用途や目的に応じた、物のあり様や感じ方、見え方を指している。

そうした用途や目的を「色」として、色を通して表現してきたのである。それはむしろ色そのものとは無関係ですらある。緑の黒髪や、緑萌ゆる草原などという表現がそうである。まったく異なる色を同じ「緑」で表現している。

これは色そのものというよりも、色のあり様のことを言っているのである。この場合、そよぎ立ち拡がるあり様を「ミドリ燃ゆる」と表現しているのである。春に新芽が沸き立つように、いっせいに延びて拡がる清楚で清々しい、あらわなあり様のことを言っているのである。

それにたとえて黒髪を「ミドリの黒髪」と表現しているのである。燃ゆるような色として表現しているのだる。そして「燃える」も「萌える」も、日本語では同じ「もえる」という意味である。

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2020-0510-0521