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2、範囲。

何かが表に出ることがないまま隠れていて、見えないまま、それが背景になっていて、そしてこれが現実の世界を支配して動かしている。表に出ることがないまま、見えず、隠れたままでそうなのである。

だからまた人間は、そうした得体の知れない不可解で意味不明な現実から、その中に隠れて潜んでいる背景の意味を探り当てて予感し、予測し、連想して、そうして自分の中でイメージしてきたのである。

そしてこれが暗示の意味であり、そうした暗示の記憶が印象となり、象徴化されたイメージとなって表現されているのである。自分自身の頭の中の、観念の世界の中で、それが無意識の情緒や生理の営みとして残り続けているのである。

しかしまたそれは、環境の条件によってすでに与えられているのであって、その範囲で生きて行く以外になく、自分はそれ以外の者に成れないという意味でもそうなのである。

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2020-0510-0521