「情緒」
〜4、序列。
これはもの言わぬ暗黙の了解であって、ケイレツ(序列)というヒエラルキーでもって、社会の上下関係が出来上がっている。お上(かみ)とか、目上の者などとも言っている。目に見えない権力や権威の上下関係があって、なにがなんでも、それに従わなければならない、というふうに出来ている。 このような、自己放棄と他人依存を基礎にして社会が営まれ成り立っているのである。自分で自分を意識するといったことがないのである。意識してはならないのである。それは日本社会においてはあってはならないことなのである。日本社会の営みの前提を破壊することになりかねないのである。 これは幻想と迷信の世界なのであって、そしてまた、これが日本社会の本質でもあって、けっして信用してはならないのである。見るもの、聞くもの、触れるもの、すべてがマヤカシの作り物、ヤラセ、ニセモノ、偽(いつわ)りの世界なのである。中身(なかみ)と実体を喪失したオバケの世界、見えるカタチだけの幻想と迷信の世界なのである。 |