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〜7、個性。



そして、さらにそれを見て、
思考が集中し選択される過程で、
重要で必要と思われるもの、自分がのぞむものだけが、
大きく、強く、そして鮮やかに印象に残る。
そしてそれがずっと記憶に残り、クセになる。
それが本人にとっての、スタンス(姿勢)や、
「自分らしさ」になる場合もある。

そしてこの「印象」というのがまた、人間の観念の世界で、
自分自身の感覚の客観的な見え方を無視して、
それを越えてしまう。主観的で一人よがりな、
独断と偏見で解釈される。そしてまたそのように見えても来る。
いわば「観念的映像」とでもいうべきものとなる。
主観的な、思い込みの映像に過ぎなかったものが、
まるで真実のように、自分自身の頭の中で固定されてゆく。

だから、自分の感覚というものを、
そのまま真に受けてはならない。
自分の、つまり感覚の持ち主の利害関係が
無意識のうちに入り込んでいて、ゆがめているのである。
それが自分自身の感覚、自分だけの、
自分のための、自分だけが持つ、
自分にとっての感覚なのである。個性なのである。

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