< 春カスミの世界。


〜2、「セッティング」


光に導かれて、自分のなかから何かが溢れ出ている。
再生、創造、めざめ、といったものだ。そうなるしかない。
そのように出来ている。初めからそのように仕組まれていて、
あらかじめセッティングされていたかのように。

イヤ、そうではない。それは必然なのだ。
たしかに、こうした心境というのは、私個人として見れば
偶然かも知れないが、私の祖先、この地上を数千数万年
生きて来た、私の祖先から見れば、そうした心境、
ないし情感といったものは、自然のなり行きといったもので、
毎年繰り返される当たり前の必然、恒例の行事のようなものである。

そうとしか、言いようがないし、そうなるしかない、
そして、そのようにプログラムされているのである。
それは自然の必然なのである。僕にとって見れば偶然かも
知れないが、世界全体としてそれを見ると、
必然そのものなのである。まるで、太陽が毎回、
東から昇るのと同じことである。それは自然の法則、
合理性そのものなのである。

戻る。              続く。