ヨーロッパのの起源(古代ギリシャ) p26
「本能的直感」
見知らぬ異質のものへの、恐れや戸惑い、驚き、ためらい、そして祈り、願い、求める。そうした予感や暗示といったもの。あるいは、自分でもわからない直感や本能とでもいったものに、導かれ、どうしょうもなく引き込まれ、突き進んで行く。
それは、人間精神の本能や衝動、本質的な指向性とでもいったものである。それは、どたん場に追い詰められない限り、表面には出て来ない。人間はなまけものなのである。このどたん場という「舞台」となったのが、ギリシャの自然と風土、そして民族の状態、すなわち、多民族で構成された移民の、無秩序で混沌とした社会状態だったのである。
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