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日本の格言でいうところの、「自分は他人様によって生かされている」という、この他人様というのが集団としてのみんなという意味なのであって、そしてこの「みんな」の意志によって自分が流され動かされ、そして、生かされているということなのである。 詰まるところ、自分自身が信じるところのもの、言い換えると自己意識・自己認識のないところに他人を尊重したり理解するといったことは不可能なのである。当事者が不在のままで相手を理解するなど出来ないことなのである。 これは日本のもっとも初歩的な最初の学校教育にもそのままストレートに表れている。生徒の幼児がケンカをすると、その理由とは何ら関係なく、先ず謝らせることを教える。これは日本ではオキテや戒律に近いものであって、むしろ常識になっている。 そしてこのような気質・気性・情緒といったものが、様々な異なる宗教といったものが、争いも、いさかいもなく共存し得る現実の土台となっといるのである。しかし、こうしたことはもう少しよく考えてみなければならない。 |
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