index < 日誌 < u. 日本。< 「逃げられない」p21 |
こうした見えない囲いの中に自分を閉じ込めていて、そしてそれが自分たちの生き方や感じ方の出発点、拠り所となっている。そしてそこから「出る」ということがないのである。もしくは、そこから出ることが出来ないであるのである。しかしそこから「出る」ということがない限り、特殊で固有なオリジナルなものであり続けるのである。そうならざるを得ないのである。 そしてこうした自己証明とでもいったものが、大陸と異なる者としての、「自分たち」という自意識なのである。そうである限り、外から入って来る宗教やイデオロギーといったものが、普遍的で一般的な信仰となることはない。あくまでも閉じて孤立した信仰たらざるを得ないのである。 そしてまた、そこから離れたところに自己というのが存在し得ないのである。そうやって、これが自己の根拠、存在証明となっているのである。 |
index < 日誌 < u. 日本。<< 「逃げられない」p21