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そして実は、これが本人にとっての現実なのであり、このような自分が経験し獲得してきた馴れや習慣といったものが、総じて生活と営みの独自の様式と、型式やパターンといったものを作り出しているのである。 これが自分にとっての生き方であり、存在の仕方なのである。そしてまた、そこから離れたところに自分自身というのは存在しないし、存在し得ないのである。これが当事者たる彼または彼女本人にとっての現実なのであり、またこうした現実から離れたところに人間というのは存在しないのである。 人間にとっての現実とは、彼本人あるいは総じて人間というのが生きてきた現実の世界を言っている。彼本人が生きてきた時間とその空間の世界を言っている。そしてこれこそが、自分と自分の外の世界とのかかわり方なのである。 つまりこれが、適応といったもの、馴れや習性といったもの、習慣やシツケといった、そうした自分でも意識されることのない、無意識の情緒の世界を作り出しているのである。 |