index < 日誌 < u日本。< 「新、アイドルの女子」p5


 
2、仲間。



ただひたすら、みんなとだれともなかよく、けんかもあらそいもなく、ひたすた気持ちよく、わずらわしいこと、みんながイヤがることには、つとめて知らんふりで無視して、気づかないようにしている。そうした生きる精神のあり方、自分自身のポジション、精神の居場所といったものが、そのまま顔の輪郭や、カタチや、カラダのポーズといったもの現れている。

実に白々しく、わざとらしくもあって、ただひたすら周りのみんなの合わせて迎合することばかり考えている。もちろん反対意見もたまにあるが、何もかもが、誰もかもがみんな「仲間」なのだという、そういう気分や気持ち、「空気」でもってしゃべっている。だれもこの空気に逆らわない。それが仲間としての証拠なのである。

そしてまた、そうした生き方が世間のだれもが好み、望むものとなっている。それは今日の日本という現実が生み出した人間の標準モデルであり、精神のあり方なのである。社会的合意と総意の、芸術的・情緒的表現なのである。

戻る。           続く。

index < 日誌 < u日本。< 「新、アイドルの女子」p5