index < 日誌 < h感じ方< 「感覚」/p7


 
3 型。



人間の目は何を見ているのだろう?
イヤ、もっと正直に、ありのまま、あけすけに、直接、問いかけた方がよい。はたして、私の目は、いったい何を見ているのだろう?それは、ひとことで言って、この世界を、この現実の地を生きて来た、祖先の記憶を見ている、としか言いようがない。

目を開けると、様々ないろんなものが見えてくる。景色や出来事、色やカタチ、そしてそれらの動きといったもの。しかし、実際に見ているのは、それらのほんのごく一部分だけである。それ以外は見ていないのである。見えているはずなのであるが、見ていないのである。自分にとって見る必要がないものは、見えないのである。では、いったい何を基準に、それらを識別し選択しているのだろう?

視覚という、肉体の器官がもつ、その仕組みや生理作用の特性。そして、それらが現実に機能し、暮らしのなかで生きいきと意識されることなく、その役割をはたしている。それは「感じ方」の一つの型であり、自覚されることのない「感じ方」のパターンである。あるいは、特徴とか個性といったものかも知れない。

戻る。            続く。




index < 日誌 < h感じ方< 「感覚」/p7