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川辺や田んぼのぬかるみのあたりでは、地表面の水と立ち昇るモヤ(靄)との因果関係がはっきりと見てとれる。表面の湿気がそのまま水蒸気となって立ち昇っている。それが風に流されて、山すそから谷間を通って上空へと消えて行く。これはやはり「黄砂」などではない。春の立ち昇るモヤで世界がかすんで見えているのである。 だから、色は黄砂の非常に薄い黄色などとはとうてい言えない。むしろ、青を含んだ白色なのである。そしてさらに、大気の温度が上昇する昼前の10時頃には、モヤはほとんどなくなって、山々や川辺、野原などから立ち昇る湯気とかカスミは、もうほとんど消えているのである。にもかかわらず、風景全体として見れば、やはり、かすんで見えるのであるが・・・。 だから、これは春霞みなのであって、黄砂とは言えない。もちろん、その影響は多分にあるのかも知れないが、やはり、地表面から上昇した水蒸気による、カスミであるとしか言いようがないのである。 |
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