index < 日誌 < ai原理< 「情緒の傾向」p13/


 
3、雰囲気。



こうした情緒や感覚といったものは、その風土(自然環境と歴史的文化)と密接に関連している。むしろ、それと一体となっていて、そこから映し出されてきたものである。仮に自然条件が激変したとしても、人間が持つ感じ方や情緒といったものは、以前のそれを
もとにして適応して行くのであって、またそれを基にして始めて適応し得るのであって、適応の基になるのはそれしかないのであって、風土、すなわち自然環境と歴史的文化、そして人間の情緒や感覚といったものは、一体のものであるとしか言いようがないのである。

このような思考以前の世界。雰囲気と気分の世界。それと意識されることのないまま、繰り広げられる、感情と情緒だけの世界。そうした世界こそが自分にとって、もっとも納得しやすい自分のすがたなのであって、自分の本質、手放してはならない自分自身そのもののように思えてくる。そうした情緒が、もっとも自然なままの、無意識の、あるがままの、真実の自分のように思えてくるのである。それが、本当の自分のように思えてくるのである。

戻る。             続く。

index < 日誌 < ai原理< 「情緒の傾向」p13/