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5、迎合。



従ってまた、人間の意識や生き方、考えといったもののすべてが、帝(みかど)の権威の下にしがみつき、媚びつらい迎合する。そしてまた、そうすることによってのみ、家長は父親として家内で絶対的な権力をふるうことが出来るのである。そのための皇帝なのであり、そして家長が何よりも帝に求めるものが、まさにそうした絶対的な強制力、秩序とオキテなのである。

帝とは、家長としての父親の、絶対的権力の正当性を保証し、裏付けもし、象徴するものなのである。そうやってそれが社会の絶対的強制力、オキテとして社会のすみずみまで浸透してゆく。王朝支配は、こうした社会の家父長制と密接に連結している。東アジアの儒教世界がその典型といえる。

戻る。             続く。

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