index < 日誌 < d無意識<「続、ぼやける」p16/


 
4、パターン。



「ぼやける」という見え方自体が本来、自分の目にとっての見え方なのであって、それは自分の目の中で、そのように映し出されているということである。そしてそれは、自分の目の焦点距離の調整という、目の本来的な機能にかかわることだからである。そうやって、人間の目や、その感じ方、考え方といったものが、まとまって、「見え方」という一つのパターンを作り出しているのである。

それは、意識されることのない感覚のレベルの積み重ねなのかも知れないが、そうやって最適化され、様式化・パターン化され、そうして一つの「感じ方の型」として定まってゆくのである。

だから、「ぼやける」という目の見え方のうちには、様々な意味があって、人間は無意識のうちに、現実の世界を選別しているのである。見てはならないもの、見てよいもの、見なければならないもの、見えてはならないもの、見せなければならないもの、等々といったように。


戻る。             続く。

index < 日誌 < d無意識<「続、ぼやける」p16/