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象徴とは、つまり、現実とは別の世界のことである。現実のなかにあって、何かを予感し、直感して、目に見えないものを見ているのである。そしてそれが自分の直接の感じ方として、感覚と意識を無視して、直接、自分の心に訴えてくるのである。現実の見えるものを素通りして、透過して、なにかそれとは別のものを見ているのである。 だから、それがいったい何なのかと問われても、わからないことが多い。それはただ、自分が何かを問われている、ということなのである。こうしたことが象徴といったもので、なにかが暗示され、予感され、無意識の内に何かを想像し始めている。 そしてまた、それがわかるということは、それが自分にとって何か大切なものを予感させるのであって、自分が望み願うもの、求めるもの。あるいは反対に、逃げ出したいこと、避けたいこと、否定したいことなどが暗示されている。そうした意味で、象徴というのは非常に気になるのである。 |
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