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自分のことなのに、自分でもどうにもならず、選ぶ余地もなく、どうかしようもなく、そうするしかなかったのである。そしてそこに、自分が求めるもの、予感されるもの、衝動として押し出され、わき起こってくるものがあったのである。そして、それが目指すもの、のぞむものといったものは、もともと、この衝動のなかにあったものなのである。 だから、はじめから目標とか方向があったのではなくて、むしろ、衝動のなかに、そうするしかなかったというところに、すでに何かがあって、求められていたのである。そしてそれが望むものとなっていて、そして目指す方向性や目標となっていったのである。 なにかが心の中で沸き起こり、映し出されようとしていて、それが何かわからず自分でもいたたまれず、動揺し、とまどい、悩み苦しんでいる。そしてその何かが、心のなかで何らかのカタチとして現れ出ようとしているのである。イメージとかコトバはその後である。 人間の、現実の生活といったものは、自己の精神の対象化であって、そうやって自分で自分の精神を作り出しているのである。 |
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