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2、理由。



そうやって現実を逃げ出して空想の世界を生きている。イヤ、どちらが本当の現実なのか、わかったものではない。

反対に、この現実が空想なのだ。迷信と「なりすまし」と妥協で成り立っている。何ひとつ確かなものなどない。現実のなかに、真に納得のいく「理由」といったものが見あたらないのである。

何をしても、見ても、聞いても、現実のなかに納得のいく「理由」が見当たらないのである。まるで現実のすべてが、機械仕掛けの自動販売機のように思えて来て、見知らぬ誰かが作り出したマニュアルだけで動いていて、だれも、自分の考えというのを持たず、まわりに合わせて同じことを繰り返しているだけのように、思えてくるのである。まるで人の顔をしたロボットのように。


戻る。             続く。
 

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