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それは同時にまた、ボク自身の精神の世界でもある。ボクはこの春の情景の中に、ボク自身の精神の世界を見ていたのである。ボク自身のなかで何かがめざめ、よみがえり、満ちてくる。それが何なのか自分でもわからないのである。 いまわしい呪いのようにも思えてくる。呪いも、あこがれも、希望も、すべて同じことで、それぞれを単に別の角度から見ているのに過ぎないのかも知れないし、少なくともボクにはそう思えてくる。だとすれば、それは当事者たるボク自身にすべてがかかっている、ということになってしまう。 あーー、忌まわしい。うっとうしい。疲れるーー。 こいつ、いったいだれなんだ。もう、まったくヘキエキうんざりだ。僕の中で僕が分裂していて、このもう一人の別の僕が、僕に背を向けて、うずくまりながら何かをささやき、つぶやいている。 |
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