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2、都合。



そしてまた、そうした特徴といったものが自己と他者を区別する個性として、自己を保存し、維持し、そして指向し続けているのである。自分の内部にある自分の原理をもとに展開し変化し続けながらも、自己の同一を保ち続けている実体なのである。

それは、他者と区別される自己の主体性として、民族の歴史と地理的領域の世界に明確に現れている。歴史的にも空間的にも自己同一を保ち続ける、変わることのない自己の内的原理としてそうなのである。

(まるでそれしかないように。それ以外にはあり得ないように。どのように考えてみてもやはり、そうとしか成り得ないように。なぜなら、これは見ている者の都合からそれを見ているからである。つまり、見ている者の都合からは、そのようにしか見えないということである。)


戻る。              続く。

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