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「迫(せま)る」というのは、なにか理由とか、必要とか、求めるものとか、あるいはまた、何かを目指す、向かう、導くといった意味が含まれる。何かが暗示され、予感され、そしてまた、自分になにかを求め、迫(せま)っている。だから無視できず、気になって、いたたまれなくなって、仕方なく、やむにやまれず、目を開けるのである。 ホントは目を開けたくない、そのまま目を閉じたままで、ずっと、そのままでいたかったのかも知れない。その方が、よかったのかも知れないのである。しかし、そうはさせてくれなかったのである。めざめるしかなかったのである。 意識がめざめてきて、現実へと目を開くのである。それはどうしょうもないのである。人間の身体が、そしてまた、意識がそのようにできているのである。 |